【Book】国境の医療者

Hola!
GATOです。

本日は新泉社出版のメータオ・クリニック支援の会編の『国境の医療者』。タイやミャンマーで貧困ながらも命を救う医療者のリアルな現状を知ることができます。
○Introduction
Mae Tao Clinic メータオ・クリニック支援の会(JAM)
タイ/ミャンマー国境の街に設立された、ビルマ移民・難民のための総合診療所。
メータオ・クリニックは1989年、タイ北西部に位置する国境の街・メーソートに設立。設立以来、軍事政権による迫害・弾圧などによってタイに逃れて来たビルマの人々、貧困により国内では医療を受けられないビルマの人々のために、必要な医療を提供。現在、メータオ・クリニックを訪れる患者の数は、年間15万人に上る。受診する15万人の患者さんの半数は、貧困などによりミャンマー国内で医療を受けられず国境を越える人。もう半数はタイ国内に住む移民や難民。メータオ・クリニックは支援者からの寄付によって運営されており、人々は無料で医療を受けることができる。
○Summary
ミャンマーとタイの国境近くに設立されているメータオクリニック。ここでは数少ない医療資源で多くの人を救おうと、医療者は最大限の努力をしている。ここで働く日本人が語る、クリニックの現状や違う環境だから起こる違う視点。ビルマ人を救うクリニックの未来とは、、、

○Impression
メータオクリニックとは利益が得られない医療機関として、ビルマ人の間で必須の施設である。ここは命を救ってくれる唯一の場所。だが、豊かな資源はない。
だからこそ、何が最優先として医療を行うのか、何を諦める必要があるのか。
この選択が多くの命を救う道を作る。豊富な設備が整う日本では考えられない。だが、これらの考えは少なからずも日本にも存在している。

○Soilers
・99%治療しても治らない患者に対して、1%の可能性の選択をさせるのは医療者としてどうなのか?
→ある女性は糖尿病を患い足が壊死している。足の切断という選択肢はあるが、創部が壊疽するだろうと医療者は判断している。ただ患者の家族は切断するという限りなく小さい可能性にかけようとしている。一般的に医療者は家族と本人の意思を尊重すると教えられている。ただ、ほぼ助からない1%の可能性があったら患者はそちらにかけたいはず。家族での大切な時間を提供するためにも、ICよりより良いムンテラを優先する方が、良い判断の時はあるだろう。

・先進国から来た一方的な態度
ヨーロッパから医療者が視察に来た。視察の結果を見せた時に、批判内容がいくつかあった。陰部の処置へのプライバシー、疼痛コントロール、ある部分での治療費を課すなど。ただ、先進国には考えられない、医療資源や人材の不足がある。だからこそ、先進国には及ばない点は何点もあるだろう。そういう現状を理解した上で、対応をするべきだろう。

・難民受け入れの思惑
アメリカは優秀な人材を集めてアメリカで学ばせて、親米として本国で友好的な政治をしてほしい思惑。日本も政治的な意味合いが多い。

・治療とは?
薬を出すことは治療というのか?人間は本来備わる治癒能力がある。これらを活かす医療も大切であることを理解する必要がある。


○Quote
「看護師と医師の仕事は違うわ。医師は病気を診るだけ。看護師は人を看るのよ。」
それでは
Chao!

国際的視野を多角的に広げよう!こすもぽりたんナースGATOのブログ

看護師のGATOです。17歳でアメリカのシアトルに2週間滞在し、海外と日本の魅力を知る。オーストラリア、スウェーデン、オランダに医療について短期留学、スペインに長期留学。ヨーロッパ中心に20カ国以上に旅行。現在は日本の臨床で働きながら、国際的な看護師を目指しています。 Bienvenida a mis sitio web

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